7月に入り大分県内も連日、35℃を超える「※猛暑日」が続いています。日本気象協会が発表した梅雨明け予想は7月21日頃との事。
梅雨が明けてからが夏本番と言われていますが、今年の夏は「※酷暑日」が続くと発表されています。
※「猛暑日」35℃を超える日の事。
※「酷暑日」40℃を超える日の事。
大分県内では7月4日午後3時半頃、豊後大野市に住む女性(90)が自宅前の道路で倒れていた所、家族が発見し119番し、病院に搬送されたが約45分後に死亡が確認された。死因は「熱中症」だという。
では「熱中症」はどの様な場所でよく起きているのか?どの様な対策をするべきか?
◆熱中症が起こりやすい場所とは?
熱中症といえば、炎天下に長時間いた、真夏の暑いなか運動をしていたといったケースを想像するかもしれません。しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さになれていない時期にかかりやすい病気でもあります。
具体的には、次のような環境では注意が必要です。
- 気温が高い、湿度が高い
- 風が弱い、日差しが強い
- 照り返しが強い
- 急に暑くなった
意外なところでは、気温が低い日でも湿度が高いと熱中症にかかりやすくなります。
また、家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあり、救急要請時の発生場所では、住宅等居住施設が全体の37%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が25%を占めています。最近ではこの様な「室内型熱中症」が注目されています。
引用元:公益社団法人 全日本病院協会
この様に熱中症患者の40%がエアコンがよく効いていて、涼しい環境下である「室内」という驚きの結果が出ている。
◆「室内型熱中症」になる原因(年代別)
◎高齢者(65歳以上)
①高齢者になると暑さ感じにくくなり、基礎代謝が落ちるので若い人と比べて寒がりになります。その為、エアコンを付けるのを嫌がり、熱中症のリスクが上がってしまいます。
②昔から言われる「エアコンは体に悪い」と言われている。確かに冷え過ぎると膝が痛くなったり、喉が痛くなったりします。しかし適切な温度調整をすればそれ程の影響はありません。
③電気代の心配をしてしまう。昔のエアコンに比べ、エアコンを含む殆どの電化製品は省エネ性能の改良が続けられている為、思った以上に電気代はかからなくなっている。
◎乳幼児〜子供
①子供は大人と違い体温調節機能が十分に発達しておらず、特に0歳〜3歳の子供は、自ら熱中症の症状を伝える事ができません。
昨今、保育園などで、熱中症による死亡事故は殆ど発生していませんが、体調不良を起こす園児は増え続けているのが現状です。
◎成人
子供や高齢者と違い体温調節もでき、基礎代謝も高いので熱中症にはなりにくいと思われがちですがそこに落とし穴があります。
①外気温が暑すぎ、部屋が涼しくならないので設定温度を低くしてしまい※「※冷房病」になってしまう。
※冷房病・・・人間は体内での発熱を抑えて、熱成分を体外に逃がしやすい体質に変化させるため、毛細血管を拡張させるとともに発汗して体温を出来るだけ下げようと働きます。
そのような体質があるため、夏場に仕事するオフィスなど冷房の効いた室内では、血管が収縮しにくく体内の熱成分が放熱し過ぎて身体が冷える、あるいは屋外との激しい温度差によって自律神経のバランスが崩れる。
②夜、就寝時に昼間同様、外気温が下がりれてないまま寝てしまい、寝ている間に脱水症状を引き起こす。
◆どの様な「熱中症対策」をとるべきか?
①こまめな水分補給をする。
涼しい室内では汗をかきにくいので、喉が渇かないが、その分、尿として熱が放出されている。
②窓ガラスフィルムで室内へ流入する熱さをカットする。
全ての年代に共通する事が「窓から流入する熱量が多い為、エアコンの設定温度が低すぎる」という事。窓ガラスフィルムはカーテンやシェードカーテンとは違い、窓ガラスに直接設置する為、効率的に暑さカットします。フィルムを貼る事で、省エネ効果も期待できます。
大分県内でも熱中症で毎年数百人、病院へ搬送されています。対策をしていても、気付けば熱中症になってしまう。熱中症とは「忍び寄る自然界の脅威」かも知れません。